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切手で読む地図の楽しみ

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 地図といっても様々な地図があります。描き方も,描く範囲も様々であり,その目的もまた様々です。単に地名や場所をさがすためのモノではなく,地図には様々な役割があります。その地図を小さな1枚の切手の中に描いた「地図切手」を通して,地図を見る楽しみ,地図を読む楽しみを日々探っていこうと思います。
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オランダ領アンティル諸島(3)

2009/07/04 20:29
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 今日もオランダ領アンティル諸島の小型シートの切手ですが,一昨日紹介したキュラソー島とボネール島に対して,上の切手は北部の3つの島が描かれています。

 先日も書いたように,この北部群島にはセントマルティン島,サバ島,セントエウスタティウス島の3つの島がありますが,この切手図案の地図を見ると,経緯線の記入もあり,その位置関係と島の形態,面積の対比が非常にわかりやすくなっています。

 以前にも書きましたが,セントマルティン島はイギリス領アンギラの南に位置し,南半部がこのオランダ領アンティルに属し,北半部はフランス領になっています。この図案の地図でも2色にきっちりと塗り分けて描いているのがわかります。

 ここ3回続けて紹介した切手は同じ小型シートに組み入れられた額面ちがいの切手で,海の部分がうすい水色で描かれているのですが,実際はよく見ると,その海底地形の高まりの部分を色を変えて表現しています。

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オランダ領アンティル諸島(2)

2009/07/02 21:24
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 一昨日に続いてオランダ領アンティル諸島ですが,一昨日紹介したのはオランダ領アンティルを含むカリブ海地域全体を描いた地図切手で,小型シートの中の1枚でした。

 今日も同じ小型シートの1枚で,オランダ領アンティルのうちのベネズエラの北方に位置するキュラソー,ボネール島を描いた地図切手です。キュラソー島はオランダ領アンティルの中心的な島で,ベネズエラの原油を精製する精油所があり,石油産業を中心に栄えています。

 一昨日も書いたのですが,このベネズエラ北方のオランダ領アンティルにはもう一つアルバ島があるのですが,1986年に独自の自治領となったため,切手もアルバ表記の独自の切手を発行しています。

 このアルバ島もキュラソー島同様,石油精製が主産業でいわばキュラソーとはライバルのような関係になっています。したがって,上の切手もオランダ領アンティルの発行ということで,このアルバを描いていません。



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オランダ領アンティル諸島

2009/06/30 20:41
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 カリブ海地域小アンティル諸島の非独立地域,今日からはオランダ領アンティル諸島です。同諸島は6つの島からなりますが,南北2つのグループに分かれます。先日まで紹介してきたアンギラの近くにセントマルティン,サバ,セントエウスタティウスの3島,そしてずっと南方,南米ベネズエラの北部沖合にアルバ,ボネール,キュラソーのABC3島があります。

 全体としてオランダ領アンティルを構成し,オランダ王国の一部をなしていますが,内政の自治権は認められており,独自の切手も発行しています。同諸島は付加金付き切手の発行が多く,児童福祉や青少年保護の切手が毎年のように発行されます。

 上の切手は2003年に発行された,付加金付き地図切手5種を組み合わせた小型シートの1枚で,カリブ海周辺の西インド諸島全体を描いた地図が図案になっています。経緯線の入った非常に詳細な地図ですが,小アンティル諸島の部分をルーペで覗いてよく見ると,オランダ領アンティルの部分は赤く色を変えて示しています。



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アンギラ(4)

2009/06/28 21:13
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 イギリス領アンギラが続きますが,このアンギラは主島のアンギラ島以外に属島が多く分布しており,いずれも主島同様に石灰岩質の小島です。上の切手は1979年に発行された,それら属島シリーズの6種を組み入れた小型シートです。

 各切手は,まず主島のアンギラ島とその周辺の地図が描かれ,その中での各属島の位置を色を変えて経緯線とともに示しています。そして,その属島の地図を拡大図でやはり経緯線とともに描いています。

 デザイン的には,このような小さい島を形態とともにその位置を示す手法としては最もすぐれた描き方ではないかと感心させられます。さらに印面下部には各島の遠景写真が挿入され素晴らしい出来映えです。

 日本でもこのようなデザインで,瀬戸内海や南西諸島,伊豆諸島などの離島シリーズといった地図切手があったらなあとつい思ってしまいます。


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補足地図

2009/06/25 21:15
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 一昨日のアンギラ切手に関する補足ですが,紹介したのは1995年にカリブ開発銀行25年を記念して発行された連刷切手でした。アンギラの地図が描かれた切手の方に目がいくのですが,もう一方の切手にも丸い地図が描かれています。

 この地図は,カリブ開発銀行のシンボルマークで,カリブ海地域の西インド諸島周辺を描いた地図になっています。同銀行はカリブ海諸国のうち,域内加盟国として旧イギリス領から独立した国とアンギラなど現在もイギリス領の地域が加盟しています。(例外的に旧フランス領のハイチも加盟)

 さらに近隣地域加盟国として,メキシコ,コロンビア,ベネズエラが加盟していますが,このシンボルマークの地図をよく見ると,カリブ海諸国に加えて,カリブ海の西方と南方にそのメキシコ,コロンビア,ベネズエラの一部を描き入れた地図になっており,なかなかのデザインだと感心します。

 ただ,丸いこの地図,一見方位図法の一種かと思いきや,経緯線が直交していることからそうではなく,単に経緯線直交の地図を丸く切り取った地図ということになります。
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アンギラ(3)

2009/06/23 21:13
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 今日も続いてイギリス領アンギラですが,今日は前2回とはちがって,現在の地図が描かれた地図切手です。上の切手は1995年にカリブ開発銀行25年を記念して発行された連刷切手ですが,一方の切手に同島の地図が道路網とともに描かれています。

 このカリブ開発銀行は,1968年にカリブ自由貿易連合として発足し1973年にカリブ共同体に改組された,カリブ海地域における経済開発を目的とする共同市場組織を資金的に支える組織として設立されたものです。

 現在はカリブ共同体の関連機関として存在しており,独立国だけでなく,このアンギラや英領バージン諸島などの非独立地域も加盟しています。

 なお,このアンギラの通貨はECドル(東カリブドル)が使用され,小アンティル諸島のイギリス領から独立したアンティグア・バーブーダなど6つの小国とこのアンギラそして先日紹介したモントセラトの共通の通貨になっています。



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アンギラ(2)

2009/06/21 16:20
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 今日もイギリス領のアンギラですが,上の切手は先日紹介した切手同様1972年発行の古地図シリーズの1種になります。額面刷色ちがいの切手ということになりますが,描かれている地図も先日の切手よりさらに古い1775年製作の地図が図案になっています。

 そして,印面の地図に描かれている範囲も広く,アンギラ以外に英領バージン諸島の一部,さらに先日の切手に一部示されていたセントマーティン島も全体が描かれています。

 さらによく見ると,そのセントマーティン島が南北2色に塗り分けられていることがわかりますが,これは1648年にフランス領とオランダ領に分割された状態を示しており,その分割は現在も続いています。

 南部の黄色の部分はオランダ領アンティル(ベネズエラ北方の島々とともに)の一部,北部の水色の部分はフランス領グアドループ(小アンティル諸島の別の島)に属しています。
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アンギラ

2009/06/17 20:11
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 先日のモントセラトに続いて,今日はその北方に位置する同じイギリス領のアンギラです。さらに言えば,その前に紹介した英領バージン諸島の東方という位置になります。

 このアンギラは,すぐ南方に位置するセントクリストファー(セントキッツ)島,ネービス島とともに同じイギリス植民地の行政区の地位にありましたが,1983年にセントクリストファー・ネービスが独立し,このアンギラだけが単独のイギリス領植民地として残り,現在も独自の切手を発行しています。

 上の切手は1972年に発行された古地図シリーズの1種で,1847年製作の海図が図案になっています。図案の地図には方位盤と放射状の方位線が示され,いわゆるポルトラノ型海図の特色をもった海図であることがわかります。

 上に,このアンギラの南方にはセントクリストファー(セントキッツ)島があると書いたのですが,切手図案の地図でアンギラ島の南に描かれているのは,実はセントクリストファー島ではなく,さらにその間に位置するセントマーティン島という島になります。小アンティル諸島には本当に多くの島が存在します。
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モントセラト

2009/06/15 16:22
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 英領バージン諸島に続いて,今日は同じくイギリス領で小アンティル諸島の中に位置するモントセラトを取りあげます。経緯度的にはバージン諸島より少し南東側に位置しています。

 上の切手は1951年に発行された,風景などを描く普通切手シリーズの1種で,経緯線とともに同島の地図が描かれています。コロンブスが1493年に到達した同島は17世紀以降イギリス人の入植がはじまります。

 図案の地図をよく見ると,山の地形が簡略的に描かれていますが,同じ火山島である,先に紹介した英領バージン諸島の3つの主島の様に立体的表現で描かれていないのが残念です。やはり,見た目が全然違うという感じです。


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英領バージン諸島(5)

2009/06/13 20:33
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 英領バージン諸島には主島が4島ありますが,今日はその最後の4つ目ということで,すでに紹介した他の3つの島より少し北に位置するアネガダ島です。

 上の切手はバージンゴルダ,ジョストバンダイク島の地図切手同様1952年発行の普通切手シリーズの1種で,刷色がちがうだけで,図案の構図は全く同様です。

 ただ図案の地図をよく見ると,先に紹介した3つの島の地図が短線を用いた立体的表現であったのに対して,このアネガダ島の場合は島の全体を斜線で塗りつぶしていることに気付きます。

 これはこのアネガダ島が,火山性の島である他の3つの島と地形的には異なっていることを示しており,実際には石灰岩質の隆起サンゴ礁で,地形的に低平な島になっています。

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英領バージン諸島(4)

2009/06/11 20:50
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 連日,英領バージン諸島の主島を紹介していますが,今日はバージンゴルダ,トルトラ両島の西側に位置する,主島4島の中では最も小さいジョストバンダイク島です。

 一昨日のバージンゴルダ島の切手と同じく1952年の普通切手シリーズの1種で,図案の地図も同様にケバを用いた立体表現で,島の起伏を見事に再現しています。

 続けて紹介してきた3つの島の共通点は,立体表現の地図からも想像できますが,いずれも火山性の島ということになります。




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英領バージン諸島(3)

2009/06/09 20:52
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 英領バージン諸島,今日は一昨日のトルトラ島の東に位置するバージンゴルダ島です。

 やはり風景などを描く普通切手のシリーズですが,上の切手は1952年に発行されたジョージ6世の肖像入りのシリーズです。

 一昨日の切手同様,この小さい切手図案の中にケバを用いた見事な立体表現で,島の起伏の様子がよくわかります。そして属島の小さい島の分布まで克明に表現されるミニマップの世界に陶酔(笑)してしまいます。


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英領バージン諸島(2)

2009/06/07 21:24
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 一昨日に続いて英領バージン諸島ですが,英領の同諸島の主な島は4つで,それらを順次紹介したいと思います。今日取りあげた上の切手は,4主島のうちでも最も中心的な島のトルトラ島で,1956年に発行された風景などを描いた普通切手シリーズの1種です。

 図案の地図は,経緯線が入って位置をわかりやすく示した地図になっていますが,ケバと呼ばれる短い線を用いて立体的に表現しており,中央部を東西に山稜線が走っているのがわかります。なお,同島には同諸島の中心都市で唯一の港のあるロードタウンがありますが,図案の地図中には南岸にその地名が記されています。

 いずれにしても,英領切手の美しい凹版切手シリーズは,地図切手の世界においても,美しい芸術的ミニマップを提供してくれます。



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英領バージン諸島

2009/06/05 21:33
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 タークス・カイコス諸島,ケイマン諸島に続いてイギリス領の諸島ですが,今日は小アンティル諸島北部に位置するイギリス領バージン諸島です。

 上の切手は同諸島から1977年に発行された古地図シリーズの1種で,1739年製作の海図が図案に描かれています。同諸島はコロンブスが1493年に第1回の航海で到達しますが,コロンブスをはじめとして大航海時代には,その航海の成果を反映させた,いわゆるポルトラノと呼ばれる海図が次々と製作されます。切手図案の地図もそのポルトラノ海図の系統に属するもので,航海に便利な放射状の方位線に特徴があります。

 図案の地図をよく見ると,諸島のうち,赤い部分とうす緑の部分に塗り分けられていますが,赤色の部分が現在のイギリス領バージン諸島の部分で,うす緑色の部分が現在のアメリカ領バージン諸島の部分にあたります。

 なお,アメリカ領バージン諸島は,もともとデンマーク領西インド諸島であった地域で,1917年にアメリカがデンマークから買収して現在にいたっています。
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ケイマン諸島(2)

2009/06/03 21:26
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 一昨日に続いてケイマン諸島ですが,上の切手は,1962年に発行された風景などを描いた普通切手シリーズの1種で,一昨日のジョージ6世に代わってエリザベス2世の肖像と同諸島の地図という図案になっています。

 このケイマン諸島の前に紹介した同じイギリス領のタークス・カイコス諸島の場合は,中心地は同諸島の中でも小さいグランドターク島でしたが,このケイマン諸島では西端に位置する最も大きいグランドケイマン島が文字通りその中心になっています。

 図案の地図をよく見ると,一昨日の切手図案と同じ構図で経緯線が描かれていますが,3つの島の形,とくに東部のリトルケイマン島とケイマンブラック島の形態がちょっと異なっています。

 さて実際はどうなのでしょうか?ということですが,後から発行された今日紹介している切手図案の方が,より正確な島の形態を描いているようです。

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ケイマン諸島

2009/06/01 21:31
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 西インド諸島の非独立地域,今日はその西部に位置するイギリス領ケイマン諸島です。上の切手は,1950年に発行された風景などを描いた普通切手シリーズの1種で,先日取りあげたタークス・カイコス諸島と同じくジョージ6世の肖像と諸島の地図という図案になっています。

 図案の地図をよく見ると経緯線が記され,北緯19〜20度の間に,一番西側の西経81度付近にグランドケイマン島,東方の西経80度付近にリトルケイマン島とケイマンブラック島,以上3つの島からなっていることがわかります。

 最初の所で西インド諸島西部に位置すると書きましたが,この緯度,経度(絶対位置)から判断して,もう少し具体的に相対位置で表現しなさいという問題に答えられる方は,相当の地理,地図通ということになります。その答としては,キューバ南方と答えるのが一番わかりやすい答と思われます。


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タークス・カイコス諸島(2)

2009/05/30 21:27
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 今日も一昨日に続いてタークス・カイコス諸島ですが,上の切手は1974年にUPU(万国郵便連合)100年を記念して発行されたものです。

 図案には郵便帆船とともに,同諸島の地図が描かれていますが,一昨日の切手より島々が大きく描かれており,各島の名が記されています。

 タークス諸島水道より東側の小さい2つの島がタークス諸島で,グランドターク島とソルトケイ島,西側の大きい島から成るのがカイコス諸島で,東西南北のカイコス島とミドルカイコス(グランドカイコス)島,プロビデンシアレス島があります。しかし,これらの島のうち,中心地(主都)は大きいカイコス諸島の方ではなく,小さいグランドターク島にあります。

 ちなみに,UPU設立の1874年というのは,このタークス・カイコス諸島が同じカリブ海のイギリス領であったジャマイカの属領になった年でもあります。その後,1962年にジャマイカは独立しますが,同諸島はイギリス領として残ります。


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タークス・カイコス諸島

2009/05/28 21:39
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 大西洋で現在も独自で切手を発行している非独立地域は,先日紹介したサンピエール・ミクロンやバミューダよりさらに南下して,カリブ海地域に多く存在します。

 ということで,しばらくそれらの地域を取りあげていきたいと思いますが,今日はイギリス領タークス・カイコス諸島です。同諸島は西インド諸島のイスパニョーラ島(ハイチとドミニカ共和国から成るる)の北方に位置し,文字通りタークス諸島とカイコス諸島から成っています。

 上の切手は1950年に発行された,同諸島の風景などを描いた普通切手の1種で,経緯線の入った地図が図案になっています。この地図をよく見ると,タークス諸島水道と記されている狭い水域をはさんで,西側にカイコス諸島,東側にタークス諸島が分布していることがわかります。

ちょうど北緯22度と21度の間に収まっていますが,子午線上緯度1度の距離は子午線全周4万kmの360分の1ということで約111kmとなり,同諸島の南北間の距離は約100kmとわかります。

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サンピエール・ミクロン(3)

2009/05/26 21:21
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 今日でサンピエール・ミクロン3回目の登場ですが,砂州で繋がった独特のミクロン島の形態がすっかり頭に入った頃でしょう?

 上の切手は1932年に発行された普通切手の1種で,両島の地図を中心に配し,それをはさんで両側には網を持った二人の漁師を描いています。

 先日も書いたように,このサンピエール・ミクロンが位置するニューファンドランド島近海は,寒流のラブラドル海流と暖流のメキシコ湾流がぶつかる潮目があって魚種が豊富な上に,グランドバンクやサンピエールバンクなどの浅瀬があり,古くから漁場として開発され,世界有数の漁場となった所です。

 切手印面下部の島名表記は,島の大きさに合わせたように,サンピエールよりミクロンの字が大きく書かれています。



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サンピエール・ミクロン(2)

2009/05/24 17:02
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 今日も続いてフランス領サンピエール・ミクロンですが,一昨日の地図切手ではこのサンピエール・ミクロンの北米における位置がわかりませんでしたが,今日の切手はそれを示す地図切手を取りあげました。

 上の切手は1998年に北米におけるフランス領の存在を示すために発行された切手ですが,ちょうどサンピエール・ミクロンの位置する所に国旗色中央に両島を描いたデザイン切手を配しています。

 すなわち,両島はセントローレンス川河口付近の北米東岸,現カナダのニューファンドランド島の沖合に位置するわけです。実施の地図を見るとわかるのですが,ニューファンドランド島に対して,このサンピエール・ミクロンは豆粒ほどの大きさしかありません。




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サンピエール・ミクロン

2009/05/22 21:32
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 一昨日までのバミューダから北上して,今日は北米東岸沿いのフランス領サンピエール・ミクロンです。

 北米においてイギリスと植民地争いに敗れるフランスですが,このサンピエール・ミクロンは北米大陸唯一のフランス領として残り,16世紀にフランス人漁民がこの沿岸を訪れて以降,漁業の根拠地として続いています。

 上の切手は,1999年にフランス大統領シラク訪問を記念して発行されたもので,フランス西部とサンピエール・ミクロンの地図がフランス国旗色のデザインで描かれています。左側の中央部の細い砂州で大小2つの島が繋がっているのがミクロン島で,その南東にある小さい島がサンピエール島です。

 砂州で結ばれた2つの島がサンピエール島とミクロン島と勘違いしやすいのですが,注意が必要です。しかもミクロン島の方がサンピエール島より大きいということで名前のイメージとも合わないのでまちがいやすい島名です。実際にはミクロン島が215平方km,サンピエール島が26平方kmです。
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バミューダ(2)

2009/05/20 21:01
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 一昨日に続きバミューダですが,今日も同じく1979年発行の古地図シリーズの1枚です。上の切手の古地図は,一昨日の切手図案の1626年の地図より少し時代が進んだ1685年に製作された地図です。

 一昨日の地図と同じように地域区分が色分けされたカラフルな地図ですが,よく見ると,ちがっている所は方位記号と縮尺が示されていることです。縮尺は3マイル(約5km)表示で,ちょうど島の幅の最も広い所がこの距離とだいたい一致することがわかります。

 このバミューダの地図を一見すると,一続きの島のように見えるのですが,ルーペでよく見ると中央部の長い主島バミューダ島以外に,北部にセントジョージ島やセントデービッズ島,南部に北へ曲がって続いているのがソマーセット島とアイルランド島ということで,主島との間には狭い水道があって離れています。



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バミューダ

2009/05/18 21:06
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 非独立地域の地図切手,再び最初の方で取りあげていた大西洋へ戻りますが,今日取りあげるのはアメリカの東方に浮かぶ,謎のバミューダ海域で知られるイギリス領バミューダ諸島です。

 バミューダは16世紀初めにスペイン人が到達しますが,17世紀初めにはイギリス人が定住をはじめ,1694年に正式にイギリスの植民地になります。

 上の切手は,1979年に発行された古地図シリーズの1種で,図案の古地図は1626年に製作された同島の古地図で,現在の地図とくらべても非常に精度が高い地図になっており,当時の測量技術水準の高さを物語っています。

 さらに,図案の地図をよく見ると,地域ごとに色分けされているのがわかりますが,これは当時の地図の流行の一つで,このような色彩豊かな地図を収蔵した地図帳が多く製作されていました。この地域区分は,当時すでにキリスト教の布教により教区に分割されていたことを示しています。

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ニウアフォーワ

2009/05/16 22:24
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 非独立地域の地図切手ということで,南極地方を含めてインド洋から太平洋地域にかけての島を中心に紹介してきましたが,太平洋で最後にもう一つ,トンガの離島ニウアフォーワです。

 このニウアフォーワは,トンガの主島トンガタプ島から北へ約700kmに位置する離島になります。地名事典でも登場しないような小さい島ですが,切手収集家の間ではよく知られており,沖合で船から投下された郵便物の入ったカンを島民が泳いで島へ搬送するという,いわゆるティンカンメールという方法がとられていました。

 すなわち,船が接岸できる港がないという地形的条件の火山島であることがその理由です。独自の切手の発行が開始された1983年から水上飛行機での郵便輸送が可能になり,このティンカンメール方式は姿を消しましたが,その実逓便は貴重なマテリアルということになります。

 上の切手は,1984年に発行された地図切手で,そのニウアフォーワの位置と島の形態を示す拡大図が描かれています。画像で見るとわからないのですが,この切手はトンガ本国にも多いシール式の切手になっています。

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豪領南極地方

2009/05/14 21:45
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 英領南極に続いて,今日は豪領南極の地図切手です。上の切手は2002年に発行された豪領南極の観測基地を紹介する切手で,田型4連刷のそれぞれの切手に南極におけるオーストラリアの4つの基地の位置を示す地図が描かれています。図案の地図でわかるように,正確には南極大陸にモーソン,デービス,ケーシーの3基地,オーストラリアと南極の間に浮かぶマックォーリー島に1つということになります。

 このうち,大陸部の3基地はオーストラリアが領有を主張する東経45度から160度の間に位置していますが,それぞれの図案の地図を見ると,オーストラリア大陸との位置関係がわかりやすい様にそれぞれの地図の中心を変えて描いています。

 その点では,なかなかいい地図ですと言いたい所ですが,よく見ると,経線が12本等間隔に示されていることから,経度30度ごとに引かれていることになります。その点に注意して,さらに地図をよく眺めると,オーストラリア大陸が(意図的に?)大きく描かれ過ぎていることがわかります。オーストラリア大陸は経度幅40度ですが,図案の地図では60度近くに描かれています。実際には南極大陸はオーストラリア大陸の2倍弱の面積があります。
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英領南極地方(2)

2009/05/12 21:11
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 一昨日に続いて英領南極地方ですが,今日はちょっと変わった地図切手です。現在の南極を中心に描いた地図ですが,現在の地図ではないことがすぐわかります。

 上の切手は1982年にゴンドワナランドの大陸分離移動と気候変動をテーマに発行された切手の1種で,今から2億3000万年前の南極付近の大陸分布を示しており,まさに地学の教科書といった感じです。

 2億3000万年前というのは,地球の長い歴史では中生代初期にあたり恐竜時代になります。大陸移動説を唱えたウェゲナーによると,当時は地球上の大陸は一つにまとまっており,彼はそれをパンゲア(超大陸)と名付けました。その後,そのパンゲアがローラシアとゴンドワナに2分し,さらに現在の各大陸に分離し移動していくことになります。

 切手図案の地図に描かれているのは,ちょうどゴンドワナに該当する部分で,現在の南極の他,南米,アフリカ,アラビア,インド,オーストラリアが含まれています。



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英領南極地方

2009/05/10 21:21
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 先日,フランス領南極地方の最後に,南極大陸の中でフランスが領有を主張する地域を描いた地図切手を紹介しましたが,同じように南極大陸領有主張切手を発行している国のうち,フランス領南極と同様,非独立地域として切手を発行している特別な行政地域としては,英領南極,豪領南極ロス海属領(ニュージーランド)があげられます。

 これらの地域が発行している南極領有主張切手は,以前にも紹介していますので,参考に御覧いただければと思います。ということで,今日はこれらの地域のうち,英領南極地方の別の地図切手を取りあげました。

 上の切手は,1998年に地図製作の歴史をテーマに発行された切手の1種で,最新の測量機器とともに,南極半島を中心とする,イギリスが領有を主張する部分を主として描いた地図が示されています。図案の地図をよく見ると,白,水色,青の3色に塗り分けられていますが,白い部分は陸地,青い部分が海洋,そして水色の部分が棚氷の部分になります。この棚氷というのは,陸地とつながった状態で海に浮かんでいる,氷厚,面積ともに大きな氷盤のことで,その下には陸地は存在しません


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氷河消失実験

2009/05/08 21:36
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 一昨日の記事の中で,南極条約の事を書きましたが,それに関連して今日はちょっと横道にそれて,今年に入って世界各国から発行されている,極地保護をテーマにした切手を取りあげます。

 上の小型シートは,以前cbreakerさんのブログで紹介されたアイスランド発行の小型シートですが,切手部分も含めたシート地はアイスランドとグリーンランドを中心に描いた北極圏の地図が図案になっており,赤の斜線で現在の氷河の分布が示されています。この小型シート,何と!暖めると赤い部分がだんだんと消えていき,2100年時点の氷河の分布を示すというマジック現象が起こるということで,実験を試みました。

 電気ストーブの最弱のワット数で,慎重に遠いところから少しずつ近づけていくと,赤い部分がどんどんと消えていきます。しかし,赤い部分が最小になった時点で常温に戻すと,数秒後に元の状態に戻ります。ということで,赤色が消えた状態をスキャン画像にとることはできず,携帯のカメラ機能で素早く写したのが右側の画像ですが,それでも少し元へ戻りつつある状態の画像しかとれませんでした。それでも実験は成功ということで無事終了。

 この赤色の正体は,示温インクというモノを使っているということですが,このあたりは,特殊印刷に詳しいHYPER Philatelist椙山さんから見るとどうなのでしょうか。
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仏領南極地方(4)

2009/05/06 21:11
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 先日来紹介しているフランス領南極地方は,一昨日も書いたように実際には仏領南方諸島とフランスが領有を主張する南極大陸の一部から成っているわけですが,今日はそのうち,南極大陸を描いた地図切手です。

 上の切手は,1981年に南極条約発効20年を記念して発行されたものです。図案の地図をよく見ると,南極大陸の一部の東経140度付近に,薄い青色で描いている細い扇形の部分がありますが,これがフランスの領有主張地域になります。さらに地図には,その沿岸部にフランスの観測基地,デュモン・デュルビル基地が示されています。

 南極条約では,軍事利用の禁止,科学調査の自由化と国際協力の推進,そして領土権の凍結が定められているのですが,あくまで,この凍結は永久的なものではないわけで,将来的に領土権が認められる事態を想定しているのかどうか,南極大陸の部分的領有を主張しているのはフランスも含めて数ヶ国に及んでいます。



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仏領南極地方(3)

2009/05/04 21:46
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 インド洋南部に浮かぶ仏領南極地方の島のうち,クロゼ諸島とケルゲレン諸島を紹介しましたが,今日はもう一つ,それらの島々からもう少し北に位置するアムステルダム島を取りあげます。

 上の切手は,1969年に気象観測基地建設20年記念して発行されたもので,レリーフ形式の立体感あふれる地図が図案になっています。火山島である(現在は活動していない)同島の地形の形態を非常にわかりやすく描いています。

 よく見ると,経緯度の数字も示されており,南緯37度50分ということで,南極地方と呼ぶにはふさわしくないかもしれませんが,実際には切手印面の表記にあるように,フランス領南方および南極地域(フランスは南極大陸の一部も領有を主張している)というのが正式な属領名になります。

 ちなみに,このアムステルダム島は1893年以来フランス領になりますが,それ以前の1633年にオランダ人が初めて上陸したことで,この名前がついています。
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