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切手で読む地図の楽しみ

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 地図といっても様々な地図があります。描き方も,描く範囲も様々であり,その目的もまた様々です。単に地名や場所をさがすためのモノではなく,地図には様々な役割があります。その地図を小さな1枚の切手の中に描いた「地図切手」を通して,地図を見る楽しみ,地図を読む楽しみを日々探っていこうと思います。
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米州ボリバル同盟ってどんな国家機構

2017/06/21 18:28
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 しばらくEU関連の話が続きましたが,このEU,国家機構としては最も知られた存在です。逆に知名度の非常に低い国家機構の一つを今日は取り上げます。上の切手は2015年に米州ボリバル同盟結成10周年を記念してボリビアから発行されたもので,ラテンアメリカの地図と加盟国の国旗が描かれています。

 加盟国は9ヶ国で,そのうち4ヶ国はカリブ海の東に位置する小アンティル諸島の小国です。残りの5ヶ国が,カリブ海地域最大の島国キューバ,中米のニカラグア,南米のベネズエラ,エクアドル,ボリビアとなります。さて,このほとんど馴染みのない米州ボリバル同盟,どのような機構かということになりますが,加盟国の顔ぶれから想像できるように,反米的な立場をとる国家が加盟するラテンアメリカ地域の政治,経済協力機構というのがその答で,ベネズエラの故チャベス大統領が主導して2004年に結成されました。

 その成果として,ドルによる貿易決済を段階的に廃止する目的で,加盟国のうち上記の5ヶ国間の貿易に関して,スクレというバーチャル通貨の使用が可能になったことがあげられます。

 しかし,加盟各国の貿易の実態としては,一昨年にようやくアメリカとの歴史的な国交回復を成し遂げたキューバを除いて,貿易相手国の第1位はアメリカになっています。リーダー的存在のベネズエラの場合は輸出入とも4分の1がアメリカで,輸出のほとんどは原油です。次いで第2位が輸出入とも中国となっており,輸出入の相手上位5位までにこの同盟の加盟国は入っていません。

 現政権も反米路線を継承するベネズエラ,シェール革命で原油生産が増加したアメリカが輸入を減らせば,相手国の主力を中国へシフトする可能性もありますが,その中国も経済成長が鈍化しており,先行きは不透明です。 

 この地図切手が示す国家機構,「切手は情報の宝庫である」ということを,あらためて認識させられた1枚でした。
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イギリス王室の島オルダニー島

2017/06/17 19:36
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 前回に続きイギリス関係ですが,今日取り上げたのはイギリス海峡に浮かぶオルダニー島,地理的にはフランスに近いのですがイギリス領の島です。

 では連合王国のイギリスを構成する4つの国のどこに属するのかということになりますが,実はどこにも属しません。オルダニー島はガンジー島などとともに,内政の自治権をもつガンジー管区に属し,イギリス王室の属領という政治的地位にあります。さらにオルダニー島自体もガンジー管区内で内政の自治権をもつという非常に複雑な関係にあります。

 上に示したのは,最近そのオルダニー郵政から発行された同島の地図を描いた小型シートで,島の輪郭に沿ってシート地が切り抜かれているという,超変形小型シートです。島の中央部が目打ちで抜かれた切手部分になっています。

 少しわかりにくいですが,島の北東部には鉄道路線が描かれているのですが,これは夏季の休日を中心に運行される観光用の鉄道として残っているもので,小島観光にはもってこいの魅力的な島です。
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ロンドン橋駅も載る1913年のロンドン地下鉄路線図

2017/06/11 17:17
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 昨日のコソボはEUに加盟できていないのですが,逆にEUからの離脱を決めたのがイギリスです。そのEUからの離脱交渉にはずみをつける意味で,4月の時点で野党労働党との支持率の差が20%あったことを背景に,前倒しの総選挙実施を行ったメイ首相でしたが,その結果は与党保守党の過半数割れという大誤算になりました。

 これは選挙期間中に,ロンドン橋でテロ事件が発生したことも大きく影響しており,治安対策は緊縮財政政策により警察官を2万人も削減した保守党では大きな課題が残り,労働党の方がうまくやってくれるのではという有権者の見方が反映した結果となりました。

 上の切手は,今回のテロ事件が起きたロンドンブリッジの駅も載っている1913年のロンドン地下鉄路線図を描いたもので,2009年にクラシックデザインをテーマに発行された連刷切手の1種です。ロンドンの地下鉄は1863年に開業しますが,ロンドンブリッジ駅は1900年に開設されました。

 図案の路線図を見ると,青色のテムズ川と交差する路線がいくつかありますが,そのうち,一番東側(右側)の路線がノーザン線で,川のすぐ南東部に位置するのがロンドンブリッジ駅です。1999年にシュビリー線の駅も開設されており,2路線の駅になっています。

 この1913年の路線図を描いたのは,臨時雇いの土木製図士であったハリーベックという人物で,まさにクラシックデザインの象徴とも言えますが,地下鉄路線を直線を基本にして模式化し,路線ごとに色分けするなど,現在の日本においてもよく見かける東京などの地下鉄路線図の基本にもなっています。
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コソボの国旗は地図のデザイン

2017/06/10 18:54
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 今日も前回同様コソボですが,上の切手は2009年に同国から独立1周年を記念して発行されたものです。国旗に描かれた地図ということで,コソボの国旗の中に金色で同国の地図がデザインされ,国土の形態がよくわかります。

 青地はEU色ですが,現在の所,国連と同様EUにも加盟していません。地図の上の6つの星は,同国に居住する各民族の調和を目指すことを表していますが,前回も書いたように,同国の主要民族はアルバニア人で90%を超えており,他にセルビア人,ボスニア人,トルコ人,ゴーラ人,ロマ人(ジプシー)が少数派として居住しています。

 国旗に国の紋章を描いている国はいくつかありますが,コソボのように国土の地図を描くのは非常にめずらしい例です。国旗については,そのデザインや由来などを紹介するビジュアル本が多くありますが,近刊の国旗で知る国際情勢 [ ティム・マーシャル ](原書房)は,ちょっと変わった切り口で,星条旗やユニオンジャックなどを含め国旗にまつわるエピソードをまじえて,本格的に国際情勢を歴史,政治,地理,民族などの視点から論じるなかなかの好著です。
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国連に加盟できないコソボ

2017/06/08 21:57
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 前回の記事に出てきたコソボ,欧州評議会だけでなく国連にも加盟できません。どこにあるのでしょうかということで,今日の切手は2010年に同国から発行された,ヨーロッパの中でのコソボの位置を示す地図が描かれた小型シートです。ちょっとわかりにくいですが,小さく黄色で塗られている部分がコソボです。すなわちヨーロッパ東部,ギリシャの北方ということになります。

 現在のコソボのある地域は,第二次大戦後に成立した南スラブ系の連邦国家ユーゴスラビアの一部でした。このユーゴスラビアはスラブ系民族の6つの国からなる連邦国家でしたが,1991年以降に分離し,それぞれ独立しています。このコソボはそのうちのセルビアという国の一部でしたが,2008年12月に独立を宣言します。歴史的にはオスマントルコの影響で,現在の隣国アルバニアからイスラム教徒のアルバニア人が多く入植した地域で,セルビア内でも自治州となっていました。

 このコソボの独立をEU,アメリカ,日本など100ヶ国以上が承認していますが,該当国のセルビアや国内に少数民族の独立問題を抱えるロシア,中国,スペインなどが承認せず,実態として独立状態ですが,あくまでもセルビアの一部とみなしています。そのため,国連加盟申請をしても,安保理事会では拒否権を持つ常任理事国のロシア,中国が賛成しないため国連への加盟がなかなか認められない状況が続いています。

 このコソボ,隣国アルバニアとともに,現在のヨーロッパではめずらしくイスラム教徒の多い国になっています。
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EUの欧州議会とはちがう欧州評議会

2017/06/04 12:04
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 上の切手は2016年にロシアから,欧州評議会加盟20周年を記念した発行されたものです。地図を見るとロシアを含めてヨーロッパのほぼ全ての国(国境線が示されています)が濃い青色で描かれています。すなわち,これらの国が欧州評議会の加盟国ということで28ヶ国が加盟しているEUの欧州議会とはちがいます。 

 この欧州評議会はヨーロッパの経済的,社会的進歩を促進し共通の理想と原則を擁護することをうたっており,欧州人権委員会,欧州人権裁判所も設置されています。ただ軍事的側面は除かれており,これがほぼヨーロッパの全ての国が加盟している要因になっています。

 加盟国は47ヶ国で,地理的にはアジアに入るトルコやキプロス,アジアに入れる場合が多いカフカス諸国のジョージア,アルメニア,アゼルバイジャンも加盟しています。逆にヨーロッパの中で加盟していないのはヴァチカン(オブザーバー)とあと2つあり,その1つは地図をよく見ると濃い青色ではなく,色が薄く塗られている国(赤い星印のロシアの首都モスクワの西側の国)が答ということで,それはベラルーシです。

 人権問題,民主主義などの分野を重点におく欧州評議会において,ベラルーシは1996年の憲法改定国民投票が非民主的であると判断され,ルカシェンコ政権下においても民主的,表現の自由が制限されているとされ,現在は資格停止中で非加盟国扱いになっています。

 さらにもう1つはセルビアから2008年に分離独立したコソボ(EUや日本は承認)ですが,セルビア自体や同調するロシアはこの独立を認めていないため,このコソボは加盟できていません。上の地図もロシアの立場から,コソボはセルビアの一部ということで濃い青色で塗られています。
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空中写真から作られる地図

2017/05/20 22:47
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 上の切手は2016年にコロンビアから発行された興味深い地図切手です。印面には大きく同国の地図が描かれているのですが,中央に飛行機が描かれ,それより下,すなわち同国の南部は1913年の地図,上側の北部は2009年のランドサットの衛星画像を加工した画像地図が描かれています。

 昔は測量隊員が現地調査をくり返して膨大な時間をかけて作成された地形図ですが,その後このような飛行機により撮影された空中写真をもとに作成する空中写真測量が地図作りの中心になっています。

 図案はその空中写真撮影のイメージ図ということですが,今後さらに衛星画像,GPS測量の技術が地形図作成に取り入れられていくことになると思います。

地図はどのようにして作られるのか まるごとわかる地図の教科書 [ 山岡光治 ]

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イタリア トスカーナワイン

2017/05/06 23:46
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最近手に入れた地図切手がほとんど未整理のまま放置されているので、GW中に少しは整理しようと思いましたが、なかなか進まないのが現状です。そんな中で今日取りあげた1枚が上の切手で、昨年イタリアからトスカーナ大公国のワイン法300年を記念して発行されたものです。

フランスと生産世界一を争うワインの本場イタリアですが、1716年に、当時のトスカーナ大公であったメディチ家のコジモ3世によって生産地の線引きが行われ、ワインの原産地呼称制度の始まりと言われています。

切手図案にはトスカーナ州の地図の中に当時線引きの対象となった四つの産地の地名と場所が示され、コジモ3世と共に描かれています。

ワイン通の人には、なかなかの地図切手ということになります。

[エラベル]ポッジアサイ [2010] ポッジョ・ボネッリイタリアワイン トスカーナ 赤ワイン[erabell]deal




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バビロニアの世界図

2017/05/05 14:20
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 昨日の切手と同じくアルメニア発行での同時発行の古地図切手です。

 上の切手図案は,地図の歴史を語る時には必ず登場する,粘土板に描かれた古代バビロニアの世界図で,現存最古の世界図(最古の地図ではなく)と言われており,製作年代は紀元前6世紀とされています。

 印面右側にこの地図の再現図が描かれていますが,世界の陸地は円盤状で,その周囲を海が環状に取り囲み,その彼方には7つの別世界の想像上の陸地が存在する。円盤状の陸地にはペルシャ湾や山地,湿地も描かれ,中心が首都のバビロンでそこをユーフラテス川が流れている。これが当時のバビロニア人の世界観であり,この地図は世界地図ということになります。

 この地図もなかなか切手図案には登場しなかったので,貴重な1枚になりそうです。

 
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プトレマイオス

2017/05/04 17:53
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昨年末にアルメニアの切手を取りあげましたが、今日も同じく2016年にアルメニアから発行された切手です。

上の切手には、古代最高の地理学者プトレマイオスが描いた2世紀の地図のアルメニア付近が描かれています。古代ローマ帝国の版図の拡大は、ローマ時代における地理的知識の拡大をもたらし地理学の発展につながりました。2世紀に著された「地理学」8巻をもとに詳細な地名の記述と、投影図法としての円錐図法の原理を用いている点において、地図学史上の傑作とも言われています。

プトレマイオスの地図を描いた切手はなかなか登場しないのですが、今回はプトレマイオスの肖像と共に印面に描かれており、地図切手ファンとしては貴重な1枚になりそうです。
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今年の1枚

2016/12/31 22:01
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 今年もほとんど更新がないまま大晦日になってしまいましたが,一昨年,昨年と「今年の1枚」という記事だけは更新しましたので,今年も続いてということで取り上げたのが,東ヨーロッパの小国(旧ソ連の一部)モルドバから今年2月に発行された小型シートで,シュトルーヴェの測地事業開始200年を記念して発行されたものです。

 ドイツ生まれのロシア人天文学者であるシュトルーヴェは1816年から1855年にかけて,地球の大きさの正確な測定のため,子午線弧の長さを三角測量で測量しました。この三角測量のために設置された三角点群は通称「シュトルーヴェの測地弧」と呼ばれ,三角点の一部が2005年にユネスコの世界遺産に登録されています。非常にめずらしい形の世界遺産ですが,この測地弧,現在の国でみると北はノルウェーから南はウクライナまで10ヶ国にまたがっています。

 これらの一部の国から,世界遺産登録後それぞれ記念切手や小型シートが発行されており,地図や三角網,測量器機,そしてシュトルーヴェの肖像等を描くという,よく似た図案が採用されていますが,今回取り上げたモルドバの小型シートは,この測地弧三角網の全体像が国境を示した地図とともにわかりやすく描かれており,モルドバ国内の三角網部分が同国の地図上にはっきり示されている拡大図部分が切手印面になっているというデザイン的にもすぐれたものです。また,右側タブの部分には,測地弧が通過する10ヶ国の国名が北から順に列挙されている点もなかなか良い感じです。

 日本ではなじみの少ないモルドバという国の形態やヨーロッパの中での位置がよくわかる小型シートでもあり,そのサイズが68×82oとリーフに貼り付ける場合も収まりの良いコンパクトサイズで気に入っています。

 本年は私にとって,フィラテリストの面から言うと前回の記事で紹介させていただいたように,FIP国際展のニューヨーク展で金賞を受賞できたという最高の年になりました。
 
 なお,この受賞作品「地図の歴史」をそのままの形で,年明けの1月20日(金)〜22日(日)に開催される「第8回テーマティク出品者の会切手展」(東京目白,切手の博物館3階スペース:入場無料)に出品いたします。当作品の中には,今回取り上げたモルドバのシュトルーヴェ測地弧に関して,以前に同国から発行されたステーショナリー(切手付封筒)も含まれています。よろしければ御来場いただき,他の多くのテーマティク作品とともに御覧いただければ幸いです。

 
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World Stamp Show New York 2016

2016/06/05 21:35
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先日まで開催されていた、FIP国際切手展のニューヨーク展に出品した当方のテーマティク作品「The History of Cartography -Mapping the World and Regions-」が金賞を受賞しました。

2013年ブラジル展の89点から1点アップの90点というスコアでしたが、この2年半、3フレーム増に伴う構成、展開の見直し、マテリアル増加分の補強と質の向上に取り組んできましたが、それがこの1点に凝縮されているかなという思いです。私にとって8フレーム作品は初めてでしたが、まだまだ改良点も残っているものと思います。

今回の出品ではコミッショナーの方々をはじめ、色々な面でアドバイスや作品を参考にさせていただいたテーマティク出品者の会の皆様に大変お世話になり感謝申し上げます。
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今年の1枚

2015/12/26 23:26
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今年も残り少なくなってきましたが、何と1年ぶりに更新です。前回では今年の一枚という記事でしたが、本年も同様タイトルの2015年版です。ただ、今年発行されたというわけでなく、今年私が入手した切手ということで、実際の発行は2014年です。

前置きはこれぐらいにして本題ですが、上の切手は旧ソ連のアルメニアから発行された、古代都市を題材にした切手の一種です。古代アルメニア王国の首都ティグラナケルト付近を描いた古地図が図案になっています。

古代アルメニア王国は紀元前190年から紀元前66年まで独立した王国として栄え、その後ローマ帝国、ペルシャ帝国の支配を受けますが、最盛期は現在のトルコ東部、レバノン、シリアを含む地域を支配した強大な国でした。

地図の中にメソポタミアの地名があるように、チグリス川上流の地域にあたるわけですが、図中左上の家のマークが二つ並んでいる所がティグラナケルトにあたります。この名前、現在の地図をさがしても見つかりません。1515年のオスマントルコの占領以降、現在はトルコの領土になっており、名前もディヤルバクルと変わっています。現在はトルコ東部のいわゆるクルディスタン(トルコ東部と隣国にまたがるクルド人居住地域)の中心的都市になっています。このクルディスタン、IS(イスラム国)の動向と共に、今年よくニュースに登場した地域ということになります。

この地図切手を今年の1枚に選んだのは、この地図が「地図の歴史」を語る上で欠かすことのできない有名な「ポイティンガー図」ということも理由の一つです。ローマ時代に製作されたこの地図(現存するのは忠実な模写図)はローマ帝国のすばらしい土木技術の成果で整備された道路網を描く一種の道路地図で、赤い線がその道路を示しています。

なお、このポイティンガー図を図案として描いた切手は今までにもいくつかの国から発行されていますが、地図の特色についてはオーストリアの切手を紹介した記事を参考にご覧いただければ幸いです。

さらに、この切手のタブの部分には、現在の同地域の地図が描かれており地図切手ファンにはこの点でも魅力的な切手です。ルーペで覗かないと地名が判読できないぐらいですが、上が東でカスピ海、下が西で黒海が描かれています。切手の発行テーマから考えれば当然ですが、この地図には赤字でティグラナケルトが示されていますが、アルメニアやトルコを含めた周辺諸国の国境線は描かれていません。


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今年の一枚

2014/12/30 17:43
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 久しぶりの更新ですが、いよいよ今年も年末ということで、今年も世界各国から数々の地図切手が発行された中から「この一枚」として取り上げたのが上の小型シートです。この小型シートは今年2月にポルトガルから「遍歴記」刊行400年を記念して発行されたものです。

 「遍歴記」とは貿易商人の旅行作家ピントによるアジア諸国の紀行文で1614年に刊行されています。ポルトガル版「東方見聞録」といった感じです。日本に関する記述もあり、同時に発行された切手には日本の武将も描かれています。

 私が注目するのは小型シートの方ですが、切手部分からシート地にかけて描かれているのは1623年にアントニオ-サンチェスによって製作された世界地図です。実はこの地図、私のメインテーマである「地図の歴史」の観点からは特異な地図の一つになります。

 当時のヨーロッパはポルトガルに代わってアジア貿易を独占したオランダの全盛時代で、印刷技術の発達もあって、オルテリウス、メルカトル、ホンディウスと地図の歴史においてもオランダが全盛で、次々と地図帳が製作されたアトラスの時代です。それらの地図帳に掲載された地図にも大航海時代に製作されたポルトガルやスペインの地図を参考にしている面が多いのですが、今回紹介したサンチェスの地図は、そのような時代(16世紀)と同様のポルトガルの地図ということになります。

 コンパスローズや方位線、ポルトガルやスペインの旗が多く描かれた(さらに、日本の上には十字架も)ポルトラノと呼ばれる海図を継承していることに加え、印刷技術の発達した時代にもかかわらず、従来と同じ手書きによる地図というのが大きな特色となっており、ポルトガルの執念を感じる地図です。

 


 
 
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領海裁判

2014/08/29 21:52
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 前回に続いて国境がらみの切手です。以前、ウクライナの地域シリーズを紹介していましたが、マレーシア航空機の撃墜事故以降ウクライナ情勢は混迷をきわめています。今日取り上げたのは、そのウクライナと隣国ルーマニアとの黒海における領海境界の国際司法裁判所の裁定5周年を記念して、本年ルーマニアから発行された小型シートです。

 切手部分を見ると線が引かれていますが、西側の点線の直線がウクライナの主張するラインで、その東側の折れ曲がった点線がルーマニアの主張するラインでした。これらの主張には石油と天然ガスの存在が絡んでのことでしたが、国際司法裁判所の裁定で決定されたラインが赤い線で、大部分がルーマニアの主張するラインと合致しています。

 このような2国間の領土紛争などを国際司法裁判所に持ち込む場合は、当事国双方が国際司法裁判所での裁判開始に同意することが必要になります。例えば竹島問題は現在の所、国際司法裁判所において解決を求めることは実現していません。この竹島問題については前回紹介した郵便学者内藤陽介さんの著書『朝鮮戦争』(えにし書房)に李承晩ラインと合わせて興味深い記述があります。

 
 ところで、小型シートの下地は黒海周辺が描かれた古地図ですが、この地図は1590年版のオルテリウスの地図帳「世界の舞台」に掲載されているもので、地名もはっきり確認できて、地図切手ファンとしてはお気に入りの1枚になりそうです。
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朝鮮戦争

2014/08/14 13:44
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 先日まで開催された韓国ソウルでの世界切手展、日本からの出品はなかなかの好成績のようで、大金賞4、金賞8という結果が出ていますが、テーマティクでは2作品中大沼さんの「ベートーベン」が昨年のブラジル展に続いて大金、内藤さんの「香港の歴史」が金とこちらもすばらしい結果です。

 
 ということで、上の切手は韓国がらみで、朝鮮戦争休戦協定50年を記念してカナダから2003年に発行されたものです。図案には国連軍の爆撃機と兵士の写真、そして北緯38度線が金色で、軍事境界線が赤色で示されています。よく南北朝鮮の境界が38度線という表現が使われますが、厳密には一致していないということがこの切手図案でよくわかります。また,耳紙のカラーマークは朝鮮半島の地図の形になっています。

 さて、この朝鮮戦争に関しては今回の国際切手展で金賞を受賞した郵便学者内藤陽介さんの著書「朝鮮戦争」(えにし書房)が刊行されました。朝鮮戦争を郵便資料を用いて解説する切り口の好著です。ぜひ御一読を。
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カリブ海

2014/08/05 21:27
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 先日まで開催された全日展(全日本切手展)は無事盛況のうちに終了したようですが、関係者のご尽力には敬意を表します。当方は都合がつかず参観できませんでしたが、競争展示に加えて企画展示も実際に見れなかったのが残念でした。

 上の切手は、今回の企画展示の一つカリブ切手展にちなんで取り上げたものです。カリブ海にはコロンブスが発見した島が多くありますが、それらを含んでコロンブスの四回の航海航路を示したカリブ海の地図が図案のこの切手、ちょっと変わったところでマルタ騎士団という国?から1992年に発行されたものです。なかなか渋い図案と気に入っている一枚です。
 
 さて今回の全日展のテーマティク部門では、レギュラークラスで金賞、ワンフレームクラスで大金銀賞とランクアップされた作品がありました。これも実際に参観できず残念でしたが、フィラテリストマガジンの号外での自己予告ページを見させていただいて納得のいくところです。
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キエフ

2014/05/24 21:30
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 相変わらず先行き不透明なウクライナ情勢ですが、紹介を続けているウクライナの地域シリーズ、前回のハルキウ(ハリコフ)州の州都ハルキウはウクライナの二大都市の一つですが、残る一つは、当然というか、首都のキエフということで今日はそのキエフの切手です。

 二大都市と言っても、このキエフは人口270万人でハルキウの約二倍の規模を誇ります。そしてキエフはどこの州にも属さないという2特別市の一つです。この特別市のもう一つはハルキウではなく、以前紹介したクリミア半島のセウ゛ァストポリということになります。

 このキエフ、切手印面の地図では赤い点で示されていますが、ウクライナの中央北部に位置しており、同国では最古の都市でドニエプル川沿いの交通の要地でもあることから、中世キエフルーシの都として栄えて以来、同国の政治、経済、文化の中心都市であり続けています。
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ハルキウ(ハリコフ)

2014/05/05 11:46
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 ウクライナ情勢は、親ロシア派とウクライナ暫定政権との攻防が激しくなり、先行きが懸念されていますが、今日取り上げたのは引き続きウクライナ地域シリーズの一種で、先日、市長が銃撃されて重体になったと報道された、北東部のハルキウ(日本ではハリコフ)を州都とするハルキウ州です。

 このハルキウ州、ウクライナの穀倉地帯でもあり、ハルキウ市は図案からもわかるようにトラクターや飛行機など(実際には戦車も多く作られている)農業機械や輸送機械工業もさかんな工業地帯でもあります。

 また、ハルキウ市はウクライナ第二の都市で、歴史の古いハルキウ大学もある文化の中心地で、歴史的には、第二次世界大戦中のドイツとソ連によってこの地を奪い合ったハリコフ攻防戦の激戦地という側面も持っています。
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ルハーンシク(ルガンスク)

2014/04/29 11:39
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 ウクライナ地域シリーズ、今日取り上げたのは前回のドネツク州と同様、親ロシア派が住民投票の実施を決めた東部の州ルハーンシク(ロシア語名ルガンスク)です。

 このルハーンシク州はロシアと国境を接しており、親ロシア派が多い州ですが、民族的にロシア人が多いという訳ではなく、住民の民族構成はウクライナ系58%、ロシア系39%という構成になっています。

 また、ドネツク州との共通点として、旧ソ連時代そして現在のウクライナでも重工業地帯を形成している点です。ドネツクやこのルハーンシクが、もしロシアへの編入ということになれば、ウクライナにとって大きな打撃になることは間違いなく、ウクライナの立場からすれば、これを認めない当然ということになります。

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ドネツク

2014/04/20 16:41
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 ウクライナの地域シリーズで、クリミアを紹介してきましたが、今日は同じく親ロシア派が多く、自治権の拡大を要求しウクライナからの分離の可能性もある東部の州ドネツクです。

 現在、市庁舎などが親ロシア派武装勢力に占拠されているドネツクは、切手図案の地図中に赤い線で示されているように、ウクライナ東部に位置しますが、図案からもわかるように、旧ソ連時代はソ連最大の炭田として知られたドネツ炭田があります。この炭田を背景にソ連最大の重工業地帯を形成していました。

 当然、現在でもウクライナ経済を支える中心的な工業地帯ということになります。 
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セウ゛ァストポリ

2014/04/13 12:04
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 前回、ウクライナの地域シリーズ切手でクリミア自治共和国を紹介しましたが、そのクリミア半島の一部に同自治共和国には属さない地域があります。

 ウクライナの行政区分は24州、1自治共和国、2特別市からなっており、1自治共和国がクリミアになるわけですが、2特別市は首都のキエフともう一つクリミア半島南西部に位置するセウ゛ァストポリです。

 上の切手は、地域シリーズの一種で、このセウ゛ァストポリもきっちりと発行されています。同市は黒海に面する要塞の地として軍事上極めて重要な位置にあり(切手印面の地図では赤い点で示されている)、ソ連時代にもクリミア州の一部ではなくキエフの直轄下に置かれました。そして、ソ連崩壊後もウクライナの海軍司令部だけでなくロシアの海軍基地が置かれ、2017年までロシアが租借することになっていました。

 今回のクリミア問題で、このセウ゛ァストポリもクリミア自治共和国とともに主権宣言を行い、ロシアへの編入という形になっていますが、クリミア同様、ウクライナ、EU、アメリカ陣営は認めていない状況になっています。

 


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クリミア自治共和国

2014/04/01 21:30
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 200海里水域の地図切手が続きましたが,同じく国家の支配地域に関する話題として,現在注目されているのがクリミア問題で揺れるウクライナ情勢です。

 このクリミア,ウクライナから見ればその国内にある自治共和国という立場になるのですが,ご存じの通りクリミア議会が住民投票の結果をもとにロシアへの編入を決定し,ロシアもこれを承認,編入という状況に対し,ウクライナはもちろんEU諸国やアメリカ等がこれを容認しないという構図になっています。

 ということで今日取りあげた上の切手は,ウクライナの中でのクリミアの位置を示した地図が描かれる図案の切手で,2000年から発行が始まった,同国の地域シリーズの1種です。図案をよく見ると,ウクライナの地図の中で,赤い線で囲まれている部分がクリミア半島すなわちクリミア自治共和国ということになります。この地図は国土の部分だけが単色で描かれているため,周囲の位置関係がわかりませんが,実際にはクリミア半島が黒海に突き出している位置にあるわけです。

 旧ソ連時代は,ソ連内で最も温暖な地として知られ,ヤルタ会談で知られる保養都市ヤルタもあり,温暖な気候を利用して果樹栽培のさかんな地域でもあります。
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200海里経済水域(2)

2014/03/24 21:48
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 前々回にエクアドルの200海里経済水域の範囲を描いた地図切手を紹介しましたが,これと同じような地図図案の切手を今日も取りあげます。

 上の切手は1978年にニュージーランドから海洋資源をテーマに発行されたセット切手の1種です。ニュージーランド本島の北島,南島の周りだけでなく,周辺に分布する島や諸島の周りにも円弧状の経済水域が広がっているのがわかります。とくに,北部に連なるケルマデック諸島の周囲にはほぼ楕円状に200海里水域が分布しています。

 日本もこれら両国と似た状況にあり,最南端の沖ノ鳥島,最東端の南鳥島の周囲には円状に200海里水域が広がります。これらの円の面積は,1海里が1.852kmなので,その200倍の約370kmの2乗×円周率3.14ということで,日本の国土面積38万平方キロを少し上回る約40万平方キロという広大な範囲となります。

 日本も同様の図案の地図切手を発行してほしいところですが。
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ガラパゴス諸島の島名

2014/03/16 21:20
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 引き続いてエクアドルの地図切手ですが,今日は前回の記事の中にも出てきたガラパゴス諸島の純地図切手です。上の切手は同国から1936年に,ダーウィンのビーグル号によるガラパゴス諸島訪問100年を記念して発行された切手の1種です。

 切手印面には,同諸島の各島がそれぞれの名称とともに詳しく描かれており,経緯線も一本ずつ示されています。この経緯線の記載が地球上での絶対位置を示すことのできる地図の必須条件とも言えます。

 よく見ると,エクアドル本土と同様,緯線は0度すなわち赤道が通過しています。そして経度は90の数字が示されていますが,西経90度の経線ということになります。

 このガラパゴス諸島の各島の名をよく見ると,主島のイサベラ(コロンブスの航海を経済的に援助したスペイン女王)のほか,クリストバル(コロンブスのスペイン名はクリストバル・コロン),サンタマリア(コロンブス航海の旗艦の船名)とコロンブス関連の名が付けられています。

 これらの島の名は,一般的な地図帳などでは記載されていない場合が多く,この地図切手の資料価値は非常に大きいということになります。
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200海里経済水域

2014/03/09 21:24
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 久しぶりの更新ですが,ずっと続いているエクアドルの地図切手を今日も取り上げます。前回は空からの空中写真ということでしたが,今日は逆に海に関係のある地図切手です。

 上の切手は1979年に200海里水域設定25年を記念して同国から発行された切手の1種で,印面にはエクアドルの200海里経済水域の範囲が描かれています。

 この地図をよく見ると,エクアドルは北はコロンビア,南はペルーに挟まれているため,海岸線における両国との国境から太平洋沖合200海里までの緯線に沿う2本の直線と,領土の海岸線から200海里沖合の海岸線と同じ形の曲線によって囲まれた範囲が経済水域になっていることがわかります。

 さらに,西方沖合にはこれを上回る範囲の経済水域が円形に近い形で示されていますが,これはエクアドルの領土である,あの有名なガラパゴス諸島にともなう水域ということになります。

 
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陸軍による地形図製作

2014/02/23 12:13
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 前回紹介したような三角測量などの測地事業はその後の世界各国の地形図製作へと発展していきます。地形図製は各国の威信をかけた国家事業として,また,軍事的には戦略的に不可欠なものとして製作されていきます。

 そのために地形図は各国の軍隊(陸軍)がその製作に当たる場合が多く,戦前までの日本もそうでした。現在でもそれが継続している国もあります。

 そこで,今日取り上げたのは,引き続きエクアドルの切手ですが,同国の陸軍地理局50年を記念して1978年に発行されたものです。このように陸軍の中に地理または地図,あるいは測量局のような部局を設置して正確な地形図製作を進めるのが一般的です。

 切手印面にはその地形図製作のための空中写真を撮影するイメージ図が,飛行機と同国の地図とを描いて示されています。地形図製作のための測量は,隊員による測量器機を利用した現地測量によって長らく行われてきましたが,1920年代にこのような空中写真を利用する空中写真測量が始まり,その後の主流になっていきます。
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エクアドル三角網地図

2014/02/16 17:51
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 エクアドルの地図切手が続きますが,今日取りあげたのはエクアドル付近の三角測量網地図が描かれている地図切手です。上の切手は1986年にエクアドルから,ラ・コンダミンの測地事業開始250年を記念して発行された小型シートを構成する切手の一種です。

 この測地事業は1736年に始まったものですが,その発端は当時論争されていた,地球上の子午線測量に伴う,地球は完全な球体ではなく南北に長い扁長楕円体か,南北に短い扁平楕円体かという対立する理論に決着をつける必要からでした。

 当時のフランス学士院は,赤道付近のペルー〜エクアドルにラ・コンダミンを,北緯60度付近の北欧ラップランドにモーペルテュイをそれぞれ派遣して,子午線上緯度1度の距離を三角測量によって正確に測定させた訳です。その結果,赤道付近の方が緯度1度の距離が少し短いことがわかり,地球は南北にやや短い扁平楕円体であることが判明しました。

 いずれにしても,南米の赤道付近と寒冷地のラップランドにおいて,測量を実施するのには非常に厳しい自然条件であったことが想像できますが,これらの測地事業が近〜現代の正確な地図作りの基礎になっていることは言うまでもありません。

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アマゾン上流

2014/02/09 11:28
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 アマゾン川上流の支流は源流のあるペルーを含めて多くの国にまたがりますが,赤道直下の国エクアドルもその一つです。ということで,今日取り上げたのは,そのエクアドル国内のアマゾン上流部が描かれた地図切手です。

 上の切手は,現在の首都キトに高等裁判所が設立されてから400年になるのを記念して1964年に発行されたものです。インカ帝国の一部であった現在のエクアドルは,1533年にピサロの征服によりスペイン領となりますが,1964年の400年前ということは,その約30年後の1564年に裁判所が設立されたことになります。

 切手印面の地図をよく見ると,エクアドルにおけるアマゾン上流部が詳細に描かれており,その流路がよくわかります。エクアドルは国の中央部をアンデス山脈が走り,首都のキトはその山岳地帯の赤道直下に位置していますが,ほぼキトより東側がアマゾンの流域ということになります。
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アマゾンの源流

2014/01/31 21:45
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 アマゾン川の話が続きますが,アマゾン川の源流はどこまで遡るのでしょうか。支流が多く分かれているのですが,いずれもアンデス山脈が分水嶺になって東へ流れ出る川がアマゾン川に合流していきます。

 これをよく示しているのが今日取りあげた地図切手です。上の切手は2003年にペルーから,パナマとの外交樹立100年を記念して発行されたもので,印面には16世紀の古地図が画かれています。

 現在のパナマ,ペルー両国が含まれる範囲が描かれていますが,アンデス山系の東側にアマゾン川の上流部のいくつかが示されています。必ずしも現在の地図とくらべて正確な描写ではありませんが,アンデス山脈から流れ出ていることがわかります。
 

 印面地図の南の方に,現在のペルー,ボリビア国境に位置するチチカカ湖に相当する湖がみられ,数本の河川が流れ出るように描かれていますが,実際にはチチカカ湖とアマゾン水系はつながっていません。
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